過日、雑誌「DAYTONA」の絡みで所ジョージさんからバーキンの修理を頂きました。
これは、結構よくあるパターンなのですが・・・
「コバ塗料が本体に貼り付き、本体革の銀面を剥がしてしまう」
・・・というもの。
バーキンで使用しているこの革は、表面がそんなに強くないので
こすれたように汚れてきたり、剥離があったり・・・
お手入れが非常に大事になってきます。
そして、それと同時に保管方法が非常に大切です。
今回は、おそらく寝かした状態で保管されていたのかな?という印象です。
そのままの状態で、断面が貼りついたというのがわかるかと思います↓
ベルトを通す部分、ベルトに塗料が貼り付き通す穴の塗料がはがれているのがわかります↓
こういう、いわゆる補色に関しては何通りか方法があります。
1)染料による補色
2)顔料による補色 ・・・etc etc
染料を入れると擦れた・剥がれた部分は濃くなってしまうので、顔料系で今回は補色しました。
調色をしている様子↓
一見、ちょっと美味しそうな・・・w
先ほども書きましたが、このバーキンの素材は段々と黒ずんできます。
全く同じトーンで補色すると、最終的にそこだけ目立ってしまう。
なので、今回は目でわからない程度にワントーン濃くしました。
持ち手の根っこ、本体に触れる部分。
ほとんどわからないですよね?
色合わせが苦労しましたが、ご満足頂けて良かったです。
ちなみに、保管方法とすれば・・・
1)横置きしない
2)風通しのいい所で、たまに換気・影干しする
3)持ち手部分が貼り付かないよう、持ち手をそれぞれ上から吊るす形で保管する
・・・が個人的には宜しいかと思います。
補色等でお困りの方、どうぞご相談くださいませ。